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ウッカリ世界で一文無し。ウッカリ世界で妊娠。そしていきなり母子家庭だけどインドを中心に移動式生活続行中。息子ハッチとの日々を綴ります。

不思議の国のキノコの森:Boom Festival 2014

BOOM FESTIVAL 2014 トランスパーティー∞TRANCE PARTY 過去旅 PAST TRAVEL ポルトガル PORTUGAL 2014

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❁☮❁☮❁
私はメインのトランスフロアの前にテクノフロアへ向かった。
私にとって。
テクノはトランスの練習で、トランスはテクノの練習なのだ。
テクノはオタクっぽくて、トランスはDQN、ヤンキーっぽい。
でも。本当の音マニアはどちらにも存在する。
そんなイメージだった。
私は音楽のジャンルがよく分からないのだが、音が好きなことは確かである。


メインのトランスフロアよりも自由に動けるこじんのスペースがあるテクノフロア。
この、変態な焦らしで責めてくる微妙な変化があるリズム。
わー楽しい。ゾクゾクする。
と音を掴み始める。
時にテクノミュージックでは、長い果てのない銀河を走り飛ぶ列車に乗っている気分になる。
リズムを追いかけて掴むのは楽しい。
そんなことをしているうちに、私の聴覚と脳内視覚、感覚からくる感情などが融合しはじめて、美しい景色を見せてくれ、感動を与えてくれるのだ。
音の波乗りが上手くいくと、感覚での脳内映画の世界を楽しめるようになり、更に上手くいき続けると、その脳内映画の世界は脳内を飛び出して、目の前の現実に不思議と広がり始めるのだ。
このフロアでは、やたらぶつかってくる人や、歩き横切るだけに集中している人はいなかった。
みんな、音を聴いて、音を各々楽しんでいた。
こうゆう空間はリズム遊びが心地よい。
フロア内を移動する人もいるけれど、リズムの波の中を泳ぎながら移動する感じで。
リズム遊び、音楽鑑賞、ダンスで楽しんでいる人たちのパーソナルスペースを邪魔したりしないのだ。


私はご機嫌でリズムを追いかけて、掴んで、追いかけて。


朝帰りのパーティーピーポーが笑顔で通り過ぎる。
目が合って、口の前でシーーーーと笑いながら帰る人も。
私はそんな通りすがりのパーティーピーポーと言葉での会話は無い。
けれど、私たちは会話が出来る動物、人間なのだ。
私を見て、笑って、シーーーーーとっした人は。
「あはは。朝から喋り過ぎだよ!そんなに頭の中でオープンに喋ってたら、みんなにバレバレだよ!」
そんな風に言っていると思った。
「喋り過ぎ」とは。口を使って言葉で喋っていることではない。
時に。私たち人間は言葉以外の感覚で相手の気持ちを読み取ることが可能だ。
その延長線上にテレパシーや神通力と呼ばれるものがある。
が、それらは特別な能力では無いと、私は確信している。
分かる人には、分かるのだ。
分かる時は、分かるのだ。
他者の頭の中で思考していることが。
口から発する言葉を介さずに、直接、脳みそに入ってくるイメージだ。


例えば。
私のパソコンの中に、とある絵のデータがあるとする。
私はその絵のデータを友人のパソコンに入れてあげたい。
その絵のデータをプリントアウトし、写真に撮るなどして複写し、再びデータ化、そして友人のパソコンに入れる。あげる。
という行程が口から発する言葉を使い、相手との意思疎通を計る方法だとすれば。
私のパソコンの中にある絵のデータをメールや共有ファイル、で相手のパソコン内にデータを送信する感覚。
それが、口から発する言葉を使わず、相手と意思疎通を計る方法だと思う。


私は通りすがりのパーティーピーポーに笑われた時。
「あーそっか。凄いな、音楽って。このテクノのリズムはトランスのリズムと背反な感じで繋がっているんだ。トランスミュージックを聴くと時とはまた、少しべつの集中力が必要で。トランスミュージックを楽しむポイントとテクノのポイントは異なるけれど。楽しむことには変わりなくて。どちらもどちらもの要素が隠れてるから。」
とか。そんなことを考えながら、思いながら、ああ、だから楽しいんだ。音楽って。
と幸せな気分でリズムを追いかけていたのだ。
だから、笑っちゃうくらい「喋り過ぎ」の意味もなんだか、しっくりきた。


私は砂浜の感触も楽しみながら、リズムを追いかけた。
すると。今度は。
「You Know?」
といきなり私の肩をど突いて来る小柄な男性。
彼は。ヒスパニック系の顔。足下はワーキングブーツに、ヨレヨレのミニタリーロングジャケット。酔っぱらいという言葉がよく似合う風貌だった。
手元にウイスキーの瓶なんか持っていたら完璧だったのに。
誰だ。。。
驚くがリズムを追いかける事は止めない。
再び肩をど突かれる。
「You Know? ドゥーユーノウ?アンダーグラウンドピーポー!?」
「へっ!?」
私は何の話!?と驚いている間も無く。
「ドゥー、ユー、ノウ?アンダーグラウンド、ピーポー!?アンダーグラウンド!!」
と。お前さんは知ってるのかい?アンダーグラウンドな人々を!?アンダーグラウンドだよ!アンダーグラウンド!知ってるか!?
と、一方的に喋る酔っぱらいみたいだった。
ようやく聞き取れた。というか、音楽リズムの世界から少し意識を言葉の音の方に向けて理解。
「ああ、アンダーグラウンドの人たちね。知ってるよ!知ってる、知ってる!」
「それが、アンダーグラウンドピーポーが、沢山、今、出てくてんだよ!知ってるのか!?お前さん。」
へっ?
どうゆうことだろう。
と思い。「へぇぇーーーなるほど。」といった感じで頷くと。
その、小柄な酔っぱらい男性はダンスフロアの中へフラフラと消えて行った。


ただの酔っ払いじゃないぞ。あやつ。出来る…。何者?
と私は漫画の主人公の様に考えた。
そう。私がその話の中で知っていると認識した「アンダーグラウンドピーポー」とは。
端的に言って。
マフィア、ヤクザ、麻薬の売人。と気質ではない仕事の人たちなのか。

それらが。一般社会側からしてアンダーグラウンドなのであれば。
そうなのだけど。
その前に、私にとっては気のいい友人だったり、少し厄介だけど面白い友人だったり、親切な通りすがりの人。だったりすのだ。
自己申告の肩書きなど所詮肩書きに過ぎず。大切なのは、人間性だと思う。

勿論。ズルや悪さを試みようとする人たちも沢山居るのは分かっている。
が。彼らにズルや悪さを、さりげなくさせない。押さえ込みさえ上手く出来れば。
私にとって何も害は無いのだ。
ズルや悪さに騙されたり、傷付いたりしたこともある。
それらは。大方。
アンダーグラウンドと言われる人々からではなく。
一般社会側と言われる人たちからも受ける。
私の場合。



アンダーグラウンドピーポーがカムアウトって。
どういった意味なのかな?
なんて考えながらも。

ゴア以降。私の周囲はアンダーグラウンドな人々で溢れ返り、助けてもらったり仲良くしたりしているのだが。
一般ピーポーだった私がウッカリ、アンダーグラウンドに入ってしまったと思いきや実はこの全世界でアンダーグラウンドな人たちが名乗りを上げて表に出てきた。
という事を教えてくれたのか。
真意は謎のまま。
「lot of underground people come out、now!」
小柄な酔っぱらい風貌がよく似合う彼は、私に何を教えてくれたのだろう。


そう。パーティーの中ではこんな漫画やアニメのキャラクターみたいな人たちが突然、私の世界にちょっと顔を出してきて、面白い台詞や絡みをしてくるのだ。
それも野外、大自然の中のパーティーが好きな理由でもある。


心身共にすっかり準備運動完了。
メインのトランスフロアへ移動。まだセキュリティへの注意は必要だった。
3日目になり、少しづつ、この会場内の人たちも、いい感じに、飛び始めている、解放されている、日常生活、一般社会生活から離れ始めている。
そんな感覚があったが。まだセキュリティはウロウロとしていた。
これは、今、トランスサウンドの波の中でリズムを追いかけて、上手く波乗り出来たら、結構、いい感じだろう。
と。
メインフロアの音と人の洪水の中へ飛び込んだ。
音は流石にゴアと比べ物にならない凄い重圧と複雑なリズム。
美しいメロディが爆音で続く。
私はしばらく音を楽しんでいたのだが、どうも。人通りが多い。
私の付近だけとは限らないのだが。音を聴かずに歩いている人、どこかへ向かう人。
が多いのだ。
そういう人や、飛びすぎて激しく動く人などにも、ぶつからない様に配慮しながら、音を掴む遊び。
それは楽しい。
が。
度を越すと、流石に楽しくないのだ。
「なんで、みんな、こんなに美しい音の洪水を聴いてないの!?リズムを見てないの!?なに、へらへら酔っぱらってるの!?こんなに複雑で美しいリズム、もっと真剣に聴かないと、聴きこなせないよ!!遊びじゃないんだよ!トランスパーティーは!!!全く、もう!」
私の心の声はそんな感じだった。
かなり私観であるが、頭の中の声なので、仕方ない。
そう。
全然、雰囲気が、バイブレーションと言うのだろうか。それが、しっくり来なかったのだ。
友達同士で馬鹿騒ぎする大学のサークルノリなパーティー。というか。
人にぶつかっても当たり前。順番抜かしも当たり前。
年齢層が若いのか。
兎に角。
しっくりこないので、私はダンスフロアを抜けた。
そして、奥の森へ。
奥へ奥へ。
夜中はセキュリティの目も安全だ。
セキュリティは蛍光反射のベストなど着用しているので目立つ。
避けるのも簡単なのだ。



街頭の無い暗闇の中、陽気な人々が行き交う。
時におっぱい丸出しの、ヒッピースタイルの女性も珍しくなかった。
アジア人以外に限るが。
そして、その丘の先には、なんと。
キノコランプの森が広がっていた。
ヒッピー祭りのような雰囲気。
だが規模が森単位だ。
右奥の方ではレゲエや生音のトランスミュージックなど演奏されている。
私は。吸い寄せられるように、ひとつひとつ丁寧にキノコのランプを散策。
土や木を使用したアートモチーフが至る所にある。
どれもこれも、真夜中のキノコの森にピッタリだった。
時に通りすがりの同じ気持ちの人々が、きれいだね、楽しいね。なんていう感じでニッコリ笑い合ったり。

コネクトがはじまった。
そう思い、嬉しくなり、人込みと森の中をぐんぐん探索する。
食べてキノコの森へ。
不思議の国のアリスよりも不思議。
クラゲのランプや、大きな木下のブランコ。
色とりどりのお花畑。
私は。植物に囲まれていると、とても心地よい気分になった。
温泉に浸かるようなリラックス感。
こんな感覚は初めてである。
どんどん植物を観察しながら奥へ奥へ。
森の中。
人影もない、あまり整備されていない場所。
逢い引きのカップルも見当たらない。
森に木に植物に囲まれて、空を見上げると月と星とコウモリだけ。
遠くから聞こえるトランスのサウンドに身体を任せ。
フラフラと探検。
水が飲みたいな。
と思ったら、森のど真ん中にペットボトルがあった。
思わず、満面の笑みで大笑い。
なんだこりゃー。タイミング良すぎる!ゲームみたい!
勇者は水をゲットした。
みたいな。
私は。そのペットボトルから半分だけ水をもらい、自分の空のペットボトルに詰めた。
そして、同じ場所に置いておく。
もしかすると。次に瀕死の勇者がここへ辿り着き、水を見つけるかもしれない。
そんな気分だった。


実際は。こういったパーティーや、いや、パーティーに限らず。
落ちている水なんて平気で飲むものでは無い。
何が入っているのか分からないのだから当たり前だ。
が。私は、平気で飲んでしまうのだ。
これは!水!大丈夫だ!
と思った直感で飲んでしまう。
気をつけなくてはいけないのは、重々承知である。


森の中へ進み、坂を降りる。
人影は無い。
音が遠くから流れてきて、木々の隙間から見上げる月と星。
私の身体はビリビリとしていた。
森全体の、自然の空気みたいなのをビリビリと感じ、動物になった気分。
いや。人間も動物なのだが。
私たち人間が退化させてしまった、感覚のどこか。
そんなものを再び呼び覚まし、使っている。感じている。
そのビリビリは守られたビリビリ感である。
月を見ながら、星を見ながら、1人でリズムの波を楽しみダンス。
美しい。
自然は、音楽は本当に美しい。
私は何故、ダンスフロアでしっくりこないのか。
この森の中ではこんなに軽やかに踊れるのに。ステップもリズミカル。
私は何故、いつもひとりぼっちなのか。いつも連れ立つ仲間は、いない。


この頃から。
人々や場所、空間、自然、の中にある見えないエネルギー、バイブレーションみたいなものの存在に薄々感づいていた。
人は人の持つエネルギーの影響を実は、物凄い受けている。
と。
例えば。不安そうな男性の近くに居ると、人の持つエネルギーを受けやすい人は。
緊張して怯え、何故か震えだす。
恐怖の伝染である。
同じく、楽しそう。そういった感情も伝染する。
そして。伝染していることに気が付いていない人もいる。
私は、その伝染と同じ感覚が自然や森の中にあるのを発見した。
これがマイナスイオンと言われるものなのか!?と。
心地よく。

そうは言っても5万人規模のフェスティバルである。
遠くから人の声が聞こえた。
私は、まだ人間に出会いたくなかった。森の奥へ。
いや、坂を下り、下へ。下へ。
すると。へんてこな場所にヒンドゥーの神様を祀った石。
わぁお!こんな所にまでアートが隠れている。
本当に面白い。
人間は幸せの世界を作れるのだ。
と感動した。
こういった小さな嬉しい発見を辿りながら生きている気がする。


そして私はトイレの裏に出た。
人間界だ。

自然の恵みにより、元気を頂いた私は、再びダンスフロアへ。
眠くなるまで遊び続けた。

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