ウッカリ世界で一文無し。ウッカリ世界で妊娠。そしていきなり母子家庭だけどインドを中心に移動式生活続行中。息子ハッチとの日々を綴ります。

チケット難民キャンプBoom Festival 2014 :Boom Festival 2014

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私はハンガリー人の女の子とイスラエル人男性のカップル、寄せ集めドイツやノルウェーの若者6人で車をシェアして会場へ向かった。
ハンガリー人の女の子がハイテンションな者で。お酒の回しのみの車内。
愉快だった。
が。
現場到着。
既に自家用車やキャンピングカーで来る者の行列。
私たちは砂漠みたいな大自然の森のど真ん中で降ろされた。
夜明け。
おしっこに行きたい。
行きたいけど、車の行列と見晴らしの良すぎる草原地帯。
用を足せるところまで遠かった。
若いハンガリー人の女の子はハイテンションで走りまくる。
私の荷物を持ってくれるという。
いいよ、いいよ。と言っても大丈夫!と。
彼女はパワフルだった。ぐんぐんご機嫌に進む。
が。イスラエル人彼氏。
年下の彼女に荷物を持つよと声を掛ける。
そして、彼女が彼氏に渡したのは私の荷物。コロコロカートにくくりつけたボストンバッグ。
更にハイテンションで進む彼女。
私は一番遅かった。
バックパックが重いのだ。
イスラエル人彼氏がそんな、ぐんぐん進む彼女へ。僕が持ちたいのはこの荷物じゃないんだよー。
と。
なんだかなぁ。
という光景だった。
みんな、目の前の楽しみに興奮しすぎで、自分のことで精一杯の小さな台風みたい。


そんなこんなでゲート前まで到着。
一応、車をシェアした6人組でゲートに並んでいた。
私はひっそり、ドイツ人の男の子に「実は、私、チケット持ってないの。」
と打ち明けた。
「どうにかなるかな?」「どうにかなるかもね?」
そんなノリ。
まとまって入れば、どうにかなるかもしれないと思っていた。
が。
否。
やはり、2年に1度。8年目。5万人規模に膨れあがったこのフェスティバル。
そう簡単にはいかなかった。
以前は、ゲートでもチケット購入可能だったらしいが、今年はフェスティバル参加者が多くなり、チケット発売制限、売り切れという状態になったらしい。
私はカーシェアメイトたちを別れ、しばらくゲートの前で座っていた。
様子を見ていると、チケットが無く、もしくは転売で購入したチケットの為、身分証とチケット登録の名前が合わないなどのトラブルで追い返されてしまう人が多々いた。


私は大きなゲート前から、少し手前の森の入り口へ。
そこへ、友人を待つ者、私と同様チケットの無い者、パーティー巡りでボロボロになった服なのか浮浪者なのか分からない者などがウヨウヨしていた。
森の中にテントを張ってしまっている人もチラホラ。
入場待ちの車の渋滞も凄い。
綺麗な仮設トイレはあったが、水道は無かった。
砂漠の様な気候の土地の炎天下。
私のトランスパーティーは既に始まっていた。


友達も居ない。大荷物。素性の知らない外国人だらけ。
どうしたものか。
状況判断開始である。
何が何でも、ここまで来たら入りたいので、帰る選択肢は無かった。
とは言うものの、昨晩は元気なハンガリー人の女の子たちとの事もあり、一睡もしていなかった。
眠すぎるので、まだ、気温が上がりきっていなかった午前中。
私は寝た。
テントを張って、睡眠。
そして、正午。
蒸されて起きる。
状況は大して変化が無かった。浮かれた人々が賑やかになっていた。
私は、とりあえず、これだけ人が居るのだからチケットを探そうと思う。
ヒッチハイクで使用していたスケッチブックに、
「BOOM FESTIVALのチケット探しています!」
と書いて入場を待つ車に聞いて歩くのだ。
既に、そんなことをしている人たちは大勢いた。


私は、隣りのテントのアロハシャツのおじさんと話した。
彼は10年間もブームフェスティバルに来ているらしい。
チケットはあると言っていた。
友人が既に中に居て、連絡がつかないだけだと言っていた。

お金はあるんだ!チケットが無いんだ!と。
そして。ゴアに住んでいるとも言っていた。

私は、モロッコから持参したものでジョイントを作り、おじいさんと一服。
気合いを入れすぎて、入れすぎたのか、炎天下で水も無かったからか。
実に。効きすぎた。
それは、おじいさんも同じの様に感じた。
アロハシャツのおじいさんは。
「I don't like! I don't like !」
こんな状況は嫌いだ!と怒り、タクシー代は俺が出す!スーパーに行くぞ!キー!
と私の名前を呼んだ。
私は戸惑いながらも、アロハおじいさんを追いかける。
なんなんだ。この展開。
しまった。効きすぎるものでアロハおじさんに火をつけてしまったかな。
と。ドギマギ。


フェスティバルの会場に入れれば、何でもある。
水もご飯も、ATMだって!
まぁ。既に口座からお金を全て卸してしまっていたので、ATMは関係なかったが。
しかし。私には会場内に入るチケットすら無かったのだ。
サバイバルをある程度、覚悟していた。


私はアロハおじいさんと共に、タクシーで30分もしないうちに。
冷房がガンガンに効いた、あちら側の世界。文明社会に戻った。
私は金欠なので、最低限の水を4L。歯磨きガム。ナッツ。フルーツを購入。
アロハおじいさんは。
ビールだ!ビール!冷えたビールは何処だ!?
と。
そして、私が4Lの水を抱え、レジに並ぶのを見て。
「キー!!そんなに水、買ってどうするんだ!?」
と。
「喉が渇くから、欲しいの!」
と、私。

「俺はビールだ!冷えたビールだ!」
と、アロハおじいさん。


私たちは、ドタバタと文明社会、スーパーマーケットを後にした。
会場のゲートから少し離れたテントの森は、賑やかだった。
音楽を鳴らす者、ジャグリングをする者。
なんだか、楽しい気分である。
暑さと日照りは尋常でなかった。
日陰が減った午後。
遅い昼食と水を近くに居た、彼氏を待つ女の子とアロハおじいさんと、なんとなく会話しなが食べる。
すると。物凄い必死な形相の、若い綺麗な顔をした鼻ピアス男の子と40代くらいの恰幅の良い女性という、なんとも奇天烈な2人組が登場。
綺麗な顔の男の子は私が描いた『チケット探してます!』の絵を綺麗だと褒めてくれた。
でも。凄く慌てた感じでよく見ると、洋服がボロボロである。
すっかり輪に入って座っている40代の女性も傷だらけ。
一体、2人に何があったのだろうか。
驚き笑いを堪えた。
フルーツ食べる?と。聞くと、物凄い勢いだった。
どんなサバイバルをしてきた2人だかは全く謎だったが。
私は買って来た水や食べ物をあげた。
2人は美味しそうに食べていた。
根本的に。
世界の色々な人に助けられてきたので、食べ物、飲み物、ドラッは極力シェア。
するものだと思っている。
一人で抱え込むよりも、シェアした方が、どう転んでも良いという考えなのだ。


本当に。見知らぬ人々から旅先で食べ物など恵まれると。
食べ物というのは、本来はシェアしてゆくものなのだな。と思うようになる。


綺麗な顔の男の子はナノ。ルーマニア人だけどドイツに住んでいるという。
裏山から会場に侵入し、セキュリティにバレて、凄く遠い場所につまみ出された。と話す。
裏山はジャングルで、1時間程、山を超えて、警備が手薄な塀を飛び越え会場へ侵入するという。
会場内には裏山の監視塔もあるし、ヘリコプターも飛んでいたという。
警備員は凄く大柄の黒人で、低い声で「DO YOU KNOW ? WHAT ARE YOU DOING?」
と聞いて来たらしい。
それは、それは怖かったって。

私はそんな大冒険は、逆大脱走みたいだ!と大興奮。
「今日も日が暮れる前の6時頃、もう一度チャレンジするけど、君も行く?」とナノ。
私は、首を大きく縦に振って、行く!行く!と。興奮を隠しきれなかった。
そんな喜ぶ私を見て。
「その子、英語が分かってないのよ。ナノ。」と恰幅の良い女性が言う。
「え?分かってるよね?」とナノ。
本当に、分かっていたので。「うん、うん!私、登山もサバイバルも好きなの!」と私。


そう。私の拙い英会話能力。
では、意思疎通が難しいと判断してしまう外国の方も大勢居る。
しかし。意思疎通に重要なのは、英会話能力では無いのだ。
表情、雰囲気、態度、ジェスチャーで十分なのだ。
「サンドラが疲れてるから、今はバッドエナジーなんだ。」とナノ。
サンドラって、誰?と私。
「ああ、あそこの。一緒にドイツで住んでる友達!」
と、それは40代の恰幅の良い女性だった。
2人の関係は謎である。
「じゃぁ、日が暮れる6時頃ね!一緒に行こう!」
ナノは。忙しいそうに何処かへ消えて行った。


周囲はすっかりヒッピーキャンプの様になっていた。
わらわらとチケット難民たちが集まりだした。
署名をして、ゲートでチケットを売ってもらうようにデモをしよう!とオーストラリア帰りの韓国人
男性。
友達だけチケット持っていて中にいるけど。とギターを抱えたいかにもフォークな20歳のブルガリア少女。
彼女も昨晩、裏山からの侵入にチャレンジしたが、塀を越えたらセキュリティに見つかり、捕まり、つまみ出されたらしい。
傷だらけだった。


サンドラにせよ、彼女にせよ。皆、傷だらけで興奮気味だ。
どんな大冒険なのかワクワクが止まらなかった。


韓国人の男性と白髪のオーガニック系の女性を中心とし、フェスティバルの関係者と話し合うことになった。
どこから出てきたのか分からないが「WE ARE ONE」の看板を掲げ。
チケット難民たちがゲートの前に集まりはじめた。
韓国人男性は「人がなるだけ多い方が良い!集まってくれ!」と声を掛ける。
白髪のオーガニック系女性は凛として「WE ARE ONE 私達はフェスティバルに必ず入れる!」と。
さながら、70年代のヒッピーたちのデモ行進にタイムスリップしてしまった気分であった。
私は何故かナノと「WE ARE ONE」のピンクの看板を掲げていた。
一体、いつ戻ってきたんだ?ナノ。
そして、何故、この、看板。。。。。
と疑問は多かったが、私は集団デモの中にまじり、状況を見た。
そう。
裏山から侵入しても良かったのだが。私には大量の荷物があった。
この荷物の中には。フェスティバルで節約しながら過ごす為の缶詰やインドで購入してきた商品などが入っている。
どうしても荷物を外に置いてゲートの中には行きたくなかったので。
私は、チケットが購入出来るなら購入するつもりであった。


デモが終わり。フェスティバル関係者はまた、翌日の午後、話し合いで結果を報告する。
とのことであった。
私は。この回答は、大きな組織は動かないな。と感じた。
夕暮れが迫る。
ゲートの外のチケット難民キャンプにある私のテントにナノとサンドラの荷物も入れた。
私たちが夕暮れとともに、裏山侵入を試みる準備をしていると韓国人男性。
「今日はまだ音楽は鳴らないらしいよ!侵入しても意味ないよ!明日チケットが発売されるから。」
と。
私は一瞬迷ってしまった。
が。ナノとサンドラに押され「JUST ENJOY アドベンチャー!」と言い出発した。

 

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